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2022年9月28日の大崎裕史の今日の一杯

神奈川県横浜市西区平沼橋

ラーメン(チャーシュー+キャベツ+味玉)

2004年、オールアバウトの記事に書いたことがある「きむら家」(戸越銀座:現在閉店)。家系風だが家系で修業したわけではなく、オリジナル。確かに家系と比べるといろいろと違っていた。でも近くておいしかったので何度も食べた。私の性分から「どうしてこのラーメンができたのか?」というのを聞きたくなって質問すると、ここの前にあった「木村家」という店が好きでその味を参考にして作ってみた、とのこと。その時はあまり気にしてなかったのだが、ひょんなことからその店が横浜に現存することがわかった。

「はまれぽ」の「ありがた家」の記述にこう書いてあったのだ。
『お店を開店するまでは何をしていたのかと尋ねると、「実は兄と一緒に東京の戸越銀座で『木村家』という家系ラーメン店を営んでいました」と木村さん。』
むむむ?これは、あの「木村家」のことではないか!?
18年経った今、あの頃、気に入っていた「きむら家」が“参考にした味”を食べることができる。そう思いながらワクワクした気分で行ってみた。

ら~めん ありがた家@高島町/戸部/平沼橋/横浜

2003年10月14日オープン。確かに「きむら家」の前にあった店が移転したとするならば、創業年が合っている。まもなく20年になるので家系の中ではそこそこ古いと言える。とは言っても、こちらも家系で修業したわけではなく、兄が少し家系で働いたことがあり、二人で始めたとのこと。麺は日吉の「らすた」が好きでそこで使っていた染谷製麺の麺を使用。

チャーシューがウリだったようなのでチャーシューメンにして、人気のキャベツと味玉をトッピングして1180円。まず、スープを飲んでみる。おぉ〜っ、18年前の「きむら家」の味が蘇る。いやはや、随分うまくコピーできたモノだ(驚)。そんな18年前の味を覚えている私も私だ(笑)。そしてチャーシュー。厚めでスープに浸しておくと程よくとろけるように柔らかくなっていく。これも「きむら家」に近い。「きむら家」ではここに炙りを入れていた。キャベツもおいしかったし、味玉もナイス。家系マニアが食べると「随分違うじゃないか!」と言われそうだが、20年近く続いていると言うことはしっかりお客さんが付いているということ。つまり、それはそれなりにおいしいということ。型にはめなくても良いではないか。

ま、そんな思い出がある私のような人以外には響かないかもしれないが、なかなかおいしいラーメンがそこにあった。

お店データ

らーめんありがた家

らーめんありがた家

神奈川県横浜市西区平沼1-6-14(平沼橋)

このお店の他の一杯

    大崎裕史
    大崎裕史

    (株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。