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「特製らぁ麺 (醤油)¥980」@支那蕎麦屋 藤花の写真平日 晴天 9:45 待ちなし 後客4名

〝新春うまいものめぐり〟

と題して昨年お世話になった店の中で、美味しいと思った店だけを巡るという贅沢な一週間を過ごそうと心に決めて、都内の各地を廻っている。そんな中、今朝はいつもよりも随分と早く朝6時に目が覚めたので、都内を離れて神奈川県にて美味しかったラーメンの記憶をたどる。

しかし神奈川県内すべてとなると広範囲になってしまうので、今回は横浜市内に絞って店探しを開始する。昨年中に横浜市内で訪れた店は16店舗あるが、私が美味しいと思った自己基準の85点を超えた店は3店舗しかない。その中で大台の90点を超えてくれた店が横浜市内の綱島駅近くにあるので、本日は連食ルートを探りながら1軒目にこちらを選んだ。

こちらの店も昨年の初訪問で85点以上の評価で、美味しいと思った店のひとつだ。しかしながらアクセスが良いとは言えない場所なので再訪出来ずにいたが、今朝は早起きした事も手伝い10時オープン前の現着を目指して8時半には家を出た。

前回の田園都市線とは違うルートで行ってみようと東横線と横浜線を乗り継いで小机駅に着いた。日産スタジアムと反対側は、なかなか味わい深い駅前だ。ここからは、やはりバスでの移動しかないので東急バス 市03 市が尾駅行きに乗車する。

乗車時間12分程で見たことのある最寄りのバス停に着いた。前回とは逆方向からのバスだったが産業道路の大きな交差点近くに降り立つと、前回同様にケミカルな異臭が街中に漂っている。近隣の樹脂工場からなのか分からないが苦手な匂いだ。

そこから歩いても2分程で店先が見えてきた。開店15分前に着いたので店頭には並びもなく駐車場にも車は無いが店内には明かりが見えるので臨休ではなさそうだ。安心して先頭にて待機するが、異臭のおかげで頭が痛くなりそうだ。

そんな中で本日のお題を検討するが、メニューのヘッドライナーは塩が飾っている。前回はオススメの塩をいただいたので今回は醤油に挑戦してみようと思う。連食予定だが、まだ午前10時なので特製にしてみようかと欲張りさんが顔を出す。定刻を少し過ぎてオープンとなり店内へと。券売機の前で迷うことなく特製を発券しカウンターに座る。食券を手渡す際に醤油と告げて店内を見渡す。

テーブル席が置けそうな程に広いホールが印象的。店内待ちの席も配慮されているので悪天候時でも問題はなさそうだが、ここまでの道中が大変かも。現在の客席はL字のカウンターのみの店内をツーオペで回している。

着席すると後客がパラパラと入ってきたが開店満席とはならなかった。よく考えたら、まだ朝の10時なのだから仕方ないかも。今日も店内には焦げた香りがするが、前回は小鍋の持ち手が焦げているのだと思ってしまったが、今回は焼豚の薫香だと分かっているので安心してラーメンの出来上がりを待つ事にした。

着席して8分ほどで第1ロットでの我が杯が到着した。白磁のオリジナル切立丼の中の姿は前回と同じく丁寧さを感じない盛り付けなのは何故だろうか。特製にしたので具材がごちゃついているせいもあるかも知れないが、ラーメンから凛としたものを感じない。口縁に飛び散ったカエシも、その要因のひとつかと。しかし見た目は採点基準に含めないと決めているので、自分に合う味なのかだけを確かめる為にラーメンに向かい合う。

まずは粒子の大きな鶏油のまとったスープをひとくち。前回の塩と同じく丸鶏と鶏ガラスープのコクのある動物系出汁の旨みが大きく押し寄せる。その大きな旨みの波が引くときに、昆布由来の旨みが現れてくる。丸鶏と昆布の旨みの重なりに、控えめな鰹出汁などの魚介系の旨みや乾物などが合わせられている。明らかな鶏主体の清湯スープだが、流行りの鶏と水だけのスープと違うのは、この複雑な旨みの相乗効果なのだろう。醤油ダレの香りは華やかに香るが、塩分自体は計算されて抑えてあるので、塩気よりも旨味で飲むスープに思う。

麺は麺上げまで145秒の中細ストレート麺。塩で使用されている平打ち麺よりも細いと思うが、茹で時間は長かった気がする。パツッとした食感を推してくるかと思ったが、そうではなくジャストな茹で加減で驚いた。少し麺肌から溶け始めたグルテンが滑りを良くし、思いきり麺を啜ると小麦の香りが鼻腔に花咲く。あまりの香りの良さに何度も何度も思いきり啜ってしまったほどだ。麺肌から香りを大放出しているので、うちに秘めた香りはないが、麺を噛みつぶすと甘みを少しだが感じられた。

具材は特製なので少量ではあるが多彩な顔ぶれ。前回の基本の塩ラーメンには入っていなかった鶏モモ肉が二枚入っていたが、かなりシンプルな味付けで醤油やスパイスで味を付けた感じではなく、鶏本来の旨みを引き出しているようだ。鶏肉のイノシン酸よりもグルタミン酸の旨みが強く出ていて、食べ物を食べ物で例えるナンセンスが許されるならば、白身魚の昆布じめのような旨みがあった。味に関しては素朴な旨みで良かったが、切り分けられた部分が残念だった。開店直後の一番客なので仕方ないかもしれないが、鶏モモ肉の端の硬くなった部分に当たってしまったのだ。硬いだけなら噛みしめて旨みを感じることも出来るが、鶏皮の一番厚みのあるグニュっとした食感の部分が付いていた。鶏皮は好きだが、うす味で煮られた鶏皮はテクスチャーの悪さしかなく、飲み込むのに苦労した。しかも、その皮目を見えないように裏返して盛り付けてあったのも故意でないかと疑ってしまった。

豚バラ焼豚は煮豚のような柔らかさの上に薫香が付けてある。この焼豚を口にすると店内との香りと一体感が生まれる。素材の豚バラも脂身が多過ぎず赤身がしっかりとある部分なので肉質の旨みを楽しめる。

味玉は水風船のように柔らかい張りがある。そこに歯を立てると、想像以上に柔らかいが黄身は形を保って流れ出してこない。抜群の下茹でと浸透によって出来上がった味玉だと思う。噛んだ瞬間にフワッと香る柚子が爽やかさを生んでいるが、醤油スープよりも塩スープに、より合いそうな味付けだ。

ワンタンは今回はじめて食べたが、餡の大きさが私好みの小ささで、これぞ〝雲呑〟と言うべきサイズ。ボリュームがあってお得感があるのは肉餡の大きなワンタンだとは思うが、あれだとワンタンの皮とのバランスが悪く雲を呑むようにはいかない。やはり私は日式ワンタンよりも中式雲呑の方が好きである。大きさも良いが肉餡の粗挽き具合や香辛料の利かせ方、絹のような皮の喉ごしと全てが高水準のワンタンだった。

穂先メンマは細身なので食感のアクセントは求められないが、独特の香りを残した発酵臭がアクセントになっている。

薬味はミニ青梗菜は茎の繊維が優しいので適度な噛み応えが良く、赤玉ねぎの辛味と食感も心地よい。前回は残念だった水菜は青ねぎに変わっていたので清涼感のある香りが薬味としての役割を果たす。白髪ねぎは見た目はキレイで上品ではあるが、麺を食べているうちにスープの中で絡み合ってしまうのでラーメンの薬味としては不満が残る。

中盤からは麺を啜るたびに鶏油を持ち上げるので、麺を平らげる頃にはスープ上には、わずかな鶏油しか残っていなかった。最初は少しオイリーに感じたスープも最後にはスッキリとキレのあるスープに様変わりしていた。

特製にした事で、残念な具材にも当たってしまったが、一期一麺の思いで採点は前回よりも低くなった。しかしそれ以外は遠くまで足を運んで良かったと思える一杯でした。

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